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労働基準法改正 ~残業代60時間超で、5割増しに~
12月5日に、労働基準法の改正案が成立しました。今回の法改正の焦点は、「時間外賃金の割増率アップ」。
今まで法定外の時間外労働に対しては、一律(何時間まででも)25%以上の割増率でしたが、改正案では60時間までは25%以上、60時間を超えると50%以上の割増率になっています。
長時間労働を強いる企業に負担増を求め、労働時間短縮を図るのが狙いです。
ちなみに、この法改正、中小企業に対しては、当分の間、適用しないことになっています。
この中小企業とは、
●資本金または出資金の額が3億円以下
(小売業・サービス業は5千万円以下、卸売業は1億円以下)
および
●労働者数が300人以下
(小売業は50人以下、卸売業・サービス業は100人以下)
の企業を指しています。
この法律が施行されたら、労使それぞれ、いくつかの解決すべき問題があると私は考えています。
法改正に伴う企業が考慮すべき問題点
◆フリーライダーの出現。
排除性のない財(ここでは割増賃金)に対して、労働という対価を払うことなく、ただ乗りする従業員の出現。要するに、意味もなくダラダラ残業をする人が出現する可能性があるということ。
◆純粋な負担増。
労働者視点での問題点
◆60時間を超えた労働に対する魅力を、喚起されてしまう可能性。
すると、今日声高に叫ばれるライフワークバランスの優位性も鳴りを潜める結果に。
◆負担増を嫌う企業によるサービス残業の横行。
残業時間を減らす施策を、各々で行わなければ、この改正の真価は現れず、ますます企業や労働者の疲弊を招きかねません。
早期対策が必要
残業増加は、それぞれの企業に内在する文化的背景が色濃く反映されていると、私は感じています。
例えば―
◆労働者の人生全体を考慮せず、勤労のみを美徳とする文化。
◆生産性向上を命題としない風潮。
◆コミュニケーション不足から生じる、仕事のブラックボックス化。それに伴う、業務の抱え込み。
…等々
施行は、2010年4月から。企業文化の革命は、すぐに成果の出るものではありません。今から文化革命の段取りを始めておくのが、得策ではないでしょうか。
(2008.12.15記)